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2024/3/17 Beckon of the Mirror 26
2024/5/5 超Beckon of the Mirror 2024

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ダイヤモンドダスト・オンザ・バースデー

同人誌の後書きの後書き

こんにちは!eruです。
通販や店舗でこの本をお手にとって頂いたみなさまありがとうございました。

描いた時の「後書き」の「後書き」的なものです。
暇な人むけ。ご興味があれば

バースデーパソスト本当によかった

元々この本は、ふたりのバースデーパソストで萌え狂った私の残機みたいなものです。パソスト本当によかったですよね…まさかのダイヤモンド呼びも本当に良かったのですが、個人的に一番のヒットがマレウスの秘密の薔薇園で。冬生まれの二人って元々エモいな、茨と薔薇って繋がりがあるなと思っていたのですが、マレウスの誕生日の想い出の心の深いところにハーツラビュルを連想する薔薇があるのがたまらなくて。それで冬の景色と故郷をテーマにしたお話を描きたいなと思って筆をとりました。

 

ダイヤモンドダスト

ダイヤモンドダストを観測できる条件って、本当に過酷なんですよね…氷点下マイナス10度、手も赤いし、息は凍るし、きっと辛くてとても痛い。でもその中で目にする、奇跡みたいに眩いキラキラの結晶というのが私の想うケイトの解釈にすごくあっていてメインテーマである ケイトの帰りたい「生まれの景色」 と仮定して描きました。

BGM

作業用のBGMは物語にあうものを選んで聞いているのですが、この話の構成を考えたときに繰り返し聞いていたのがRin音の「snow jam」です。

表紙のケイトが着ているジャケットも実はMVを参考にさせて頂いてます…。降り積もる雪のように静かに日常を重ねる優しい空気を描きたかったのでこの曲のリズムを自分の中に染み込ませながら全体の構成を作りました。

レオナについて

レオナが真っ先に招待を断った理由は、マレウスが気に入らないというのもあったけど一番は「後輩が断りやすい空気を作るため」だったりします。寮長である自分が公に欠席を表明ことで「うちは寮長が断ってるんだから参加しなくても仕方ない」という空気ができるだろう、という意図が根底にあってのことでした。このシーンの言葉選びには本当に悩んで、レオナはレオナなりにきちんと“王様”として誇り高く、芯のある人として描きたいなと思いました。

セベクについて

セベクって描くのめちゃくちゃ疲れるんです…エネルギー消費がやばい…他のキャラの2倍の力使うんだよなどういうわけか、、君のエネルギーは俺には強すぎるんだよ…と思いながらも、彼が叫ぶだけでストーリーにメリハリがついて2回も大ゴマで登場させてしまった笑

エース達一年生との絡みが最近すごく好きなのでこっそりしこめて楽しかったです。

ケイトの両親

この話の中では生みの母親は死別、現在の母と姉2人は再婚後の連れ子という設定で描きました。シンデレラ説に準じてる感じです。なのでこの設定はこれから齟齬が出てくる可能性大ですがifストーリーとして読んでいただけると嬉しいです。

マレウスを救うようで自分を救っているケイト

後半、モブレからケイトを助けようとしてモブを殴ったオレくんがいますが、人を傷つけてしまった責任をとってオレくんはこの時自ら消滅してるイメージです。

ここ、すごく説明不足になってしまったのですが、ケイトはこのオレくんに酷いことを言ってしまったことをその後も心の中でずっと気に病んでます。オレくんは自分を守ってくれただけなのに。

p73で自分を守ってくれたマレウスのことを「ヒーローじゃん」と褒めるシーンがあります。このシーンでケイトがかけている言葉は、マレウスともうひとり、あの時自分を助けてくれたオレくん…つまり、自分自身に向けた言葉です。

・マレウスの誕生日を盛り上げること
・自分の殻を破り、友達を外に作ること、
・人を傷つけることが怖いこと
・傷つけるのが怖いから一人を選ぶこと
・でもそれはすごく辛いと認めること

マレウスを救うようで、ケイトが自ら自分で自分の過去を救っていくというのがこの話で描きたかったもう一つの側面でした。

2周目に読み返したときに気づいてくださる方がいるといいなと思った仕掛けでした。この仕掛けに気付いてくださった方は本当にすごいです。

 

トレイとケイト

カップリング推しとして描いてはないのですが大好きな2人組です。この話を描いた時、私の中でこの2人は「平穏を作り出してきた者達」そして「平穏が必要だった者達」という解釈でした。

互いに踏み込まないけど根底では気にかけている、でも第一章の出来事を経てたぶん2人の在り方も変わって、少しだけ本音で話せるようになる、今回はそれがケイトの背中を少し押してくれると良いな…と思いこのシーンを入れました。短いですが、私にとっても大切なシーンだったので好評で嬉しかったです。

超余談ですが、このシーンを描いたことで私の中でトレイとケイトの関係が腑におちて、以降、この2人がすごく描きやすくなりました。(その後イベントを経て、今はまたもう少し2人の解釈もアップデートされてきてます)

花は咲き誇るばかりが美しいのではない

マレウスくんが、見事に花を咲かせる薔薇園ではなく「散った姿も趣深い」と語るところが本当に好きで…バースデーパソストで一番萌えたところでした。闇は恐怖の側面もあるけれど、同時に”眠り”の側面を持つ安らぎなのだと思っています。滅びに寄り添う優しさを持つマレウスくんであれば、きっとケイトの孤独も静かに包み込んでくれる、と思いました。

マレウスが泡と勘違いしてハーツラビュルに雪を降らせ、うっかりケイトを救うというこのラストシーンがずっと描きたかったので描ききれてよかったです。

拙いところもたくさんあったと思いますが、お読みいただきありがとうございました。

 

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